劇場アニメの「フィルム」配布の終焉と「花咲くいろは」に見る新たなレア特典の始まり - アニメ
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2013

劇場アニメの「フィルム」配布の終焉と「花咲くいろは」に見る新たなレア特典の始まり

CATEGORYアニメ
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細田守監督の最新作「おおかみこどもの雨と雪」のBD、DVDが発売となりました。これまでの細田監督の作品と同様に、BD,DVDには実際に劇場で使用されたフィルムが封入されています。Twitterなどでは早速、どこのシーンが当たったかの報告が上がっていますね。

そんな中で発売直前に、細田監督のTwitterアカウントでこんなことが呟かれていました。



実は、フィルム上映は絶滅の危機に瀕しているのです。クローズアップ現代の特集「フィルム映画の灯を守りたい」で詳しく報じていますが、映画用フィルムの生産終了やフィルム上映の設備しかない劇場の廃業など、着実ににデジタル時代へ変わりつつあります。フィルム上映がなくなれば、来場者特典用のフィルムを配ることが出来ないわけです。

そんな中、昨日、面白い特典を配布するアニメ映画が出て来ました。3月に公開される「花咲くいろは HOME SWEET HOME」の金沢先行上映、先着プレゼントです。なんと、制作で実際に使われた原画か動画のどちらか1枚が来場者に配られるというもの。これは非常に面白い企画です。

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そもそも、アニメの原画は重要な制作資料である一方で、紙であるがゆえに、その膨大な量をアニメ制作会社が保管するスペースを確保できずに廃棄してしまうことも少なくないと聞いたことがあります。廃棄に費用をかけるのであれば、原画を来場者特典とすることによって制作側にもメリットがありそうです。また、この「花咲くいろは HOME SWEET HOME」は作品の舞台となっている金沢だけが映画公開日を2週間早くした先行上映が行われます。地域振興をねらっているのでしょう。そこに原画の特典という、かつてなかったレアアイテムを投入すれば、金沢をさらに盛り上げられるという狙いもあるでしょう。事実、自分はスケジュールの問題から先行上映初日を見に金沢へ行くことを一度、断念しましたが、もう一度考えなおそうと思っています。




一方、フィルムを使わないデジタル上映のみを行ったにもかかわらず、フィルムを配布したという「まどか☆マギカ」の例も記憶に新しいでしょう。この作品の場合は、来場者プレゼントでフィルムを配るためだけに、フィルムを焼いたという前代未聞の特典を作り出しました。

まどか

フィルムを焼く費用は1本およそ20万円というのですから、無料配布するには結構な額ですね。結果的にはオークションでは数十万で取引されるフィルムも登場したほどの過熱ぶりだったので、宣伝費でフィルムを焼いたと考えれば、それなりの成功はあったのでしょう。ただ、同じように特典のためにフィルムを焼くことは、映画用のフィルムが生産終了という時代の中では難くなっていくので、本当に「まどか☆マギカ」は異例な珍特典がついた映画だったのです。


このようにフィルム特典が、終焉に近づいて来る中で、今後、「花咲くいろは」のように原画が特典になるのか、それとも他の新たなグッズがフィルムの代わりになっていくのでしょうか。アニメ映画が多く予定されている2013年は来場者特典という面でも目が離せません。



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